緊急事態宣言と都市封鎖(ロックダウン)とは?

お世話になっております。 Webコンサルタントの秦智紀(はたとものり)です。

昨日2日、新型コロナウイルス感染者が東京都で97人と1日の過去最多となり計277人の感染者が確認されました。同日、衆院本会議で安倍首相は、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令するかどうかについて「国民の命と健康を守るために必要であれば、ちゅうちょなく決断し、実行する」と答弁しました。

・国内感染新たに277人、死者83人に 急増の東京、軽症者向けにホテル調整
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200402-00000075-mai-soci

・緊急事態宣言「必要なら決断」 安倍首相、現状に危機感 新型コロナ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200402-00000094-jij-pol

私のところにも生活の拠点を海外に移しているが、仕事などで日本に一時帰国するということで緊急事態宣言や都市封鎖(ロックダウン)は発令するのか?という連絡がありました。現状のところ、そのような雰囲気はありませんとお伝えはしましたが、実際に緊急事態宣言や都市封鎖(ロックダウン)が起きた時にどのようになるのかについてを今回はブログにしたいと思います。

緊急事態宣言、そして都市封鎖(ロックダウン)は必要なのか?

増え続ける新型コロナウイルスの感染者の状況を鑑みて、私の周りでも4月はテレワークになったが、電車が未だに満員電車なので早く緊急事態宣言なり、都市封鎖(ロックダウン)なりするべきだ!という声をよく聞きます。

私は、この数日間で何度も感染者数は増え続けてはいるが、他国に比べて感染率は低く、また致死率が低いことを鑑みれば緊急事態宣言も都市封鎖(ロックダウン)も必要ではなく、自粛も早々に撤退をするべきであると主張してきました。
【過去のブログ記事】
データで読み解くコロナウイルス問題について
データで読み解くコロナウイルス問題についてvol2
新型コロナウイルス対策に必要なこと

しかし、とは言いつつも政府が発令する緊急事態宣言、そして感染症法33条に基づく都市封鎖(ロックダウン)を都道府県知事は実行できるとのことですが、どのような効果があるのかを確認して、その必要性を検証したいと思います。

緊急事態宣言を発令するまでの流れと要件、そして効果などについて

まず、政府が緊急事態宣言を発令するまでには、大きく4つの流れと要件が必要です。詳細については、以下のニュース記事をご確認頂ければ把握できると思いますが、簡単にまとめて書いてみます。

・新型コロナ特措法基づく対策本部設置へ「緊急事態宣言」可能に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200326/k10012351111000.html

【緊急事態宣言を発令するまでの流れや要件について】
①新型コロナ特措法基づく「政府対策本部」を設置
②専門家からなる諮問委員会の意見を聞き「基本的対処方針」を策定
③感染症の専門家で作る「諮問委員会」に意見を聞き緊急事態宣言の要件や手続きを確認
④総理大臣が期間や区域を指定し、緊急事態宣言を出す

【緊急事態宣言が発令された時の効果】
①対象地域の都道府県知事は、住民に対し、生活の維持に必要な場合を除いて、外出の自粛をはじめ、感染の防止に必要な協力を要請
②学校の休校や、百貨店や映画館など多くの人が集まる施設の使用制限などの要請や指示を行える
③特に必要がある場合は、臨時の医療施設を整備するために、土地や建物を所有者の同意を得ずに使用できる
④さらに緊急の場合、運送事業者に対し、医薬品や医療機器の配送の要請や指示ができるほか、必要な場合は、医薬品などの収用を行える

緊急事態宣言の流れや要件、そして効果を見て頂ければ分かるように諸外国で発令された緊急事態宣言のように外出を禁止し、破ったら罰金、交通機関や物流を強制的に止めるということも日本では法的根拠がないということです。

都道府県知事による都市封鎖(ロックダウン)の権限と法的根拠について

緊急事態宣言が出された際には、都道府県知事とも事前に調整をしながら慎重に判断する方針とのことです。つまり、緊急事態宣言の流れや要件の④で書いたように「総理大臣が期間や区域を指定し、緊急事態宣言を出す」ということが都市封鎖(ロックダウン)のイメージと政府は考えているようです。

それとは別に感染症法33条に基づく都道府県知事による都市封鎖(ロックダウン)も可能じゃないか!という意見も聞きますが、これは緊急事態宣言と感染症法33条との法的整合性が保たれるように上手く調整されています。以下に条文を記載します。

・感染症法33条「都道府県知事は、一類感染症のまん延を防止するため緊急の必要があると認める場合であって、消毒により難いときは、政令で定める基準に従い、七十二時間以内の期間を定めて、当該感染症の患者がいる場所その他当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある場所の交通を制限し、又は遮断することができる。」

緊急事態宣言で書かれている「期間」と「区域」を感染症法33条が規定していると解釈して頂ければ問題ないと思います。つまり、まとめますと。
・期間:72時間以内
・区域:患者がいる場所、汚染された場所、汚染の疑いがある場所
・できること:区域の交通制限または遮断

都市封鎖(ロックダウン)についても緊急事態宣言と同様に罰則、罰金はないようです。単に汚染された場所を時間をかけて消毒するために都道府県知事が権限を使いますという法的担保として存在しているだけのようですが、これが緊急事態宣言と感染症法33条の法的整合性が上手く保たれるようにしたのでしょう。

まとめ

今回は緊急事態宣言や都市封鎖(ロックダウン)が、起きた時にどうなるのか?というブログでしたが罰則や罰金のない自粛や要請による緊急事態宣言。そして、一部区域の消毒をするための都市封鎖(ロックダウン)というものです。

世間では早く緊急事態宣言を出して、都市封鎖(ロックダウン)をしなきゃダメだ!と騒がれているような印象を持ちますが、諸外国と違って、限定的なものでしかありません。

むしろ、緊急事態宣言も発令しないのに自粛要請でここまで国民や企業が守っていることの方が、私は心配になります。何度も書きますが、そのことによる経済活動の停滞を懸念するばかりです。

参考資料

1.国内感染新たに277人、死者83人に 急増の東京、軽症者向けにホテル調整
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200402-00000075-mai-soci

2.緊急事態宣言「必要なら決断」 安倍首相、現状に危機感 新型コロナ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200402-00000094-jij-pol

3.感染症法33条
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=410AC0000000114#376

4.新型コロナ特措法基づく対策本部設置へ「緊急事態宣言」可能に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200326/k10012351111000.html

5. データで読み解くコロナウイルス問題について
https://hatatomonori.blog/column-corona/

6. データで読み解くコロナウイルス問題についてvol2
https://hatatomonori.blog/column-corona2/

7. 新型コロナウイルス対策に必要なこと
https://hatatomonori.blog/column-corona3/

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